うた
だれかのうたう声がする
群青の沖へおよぐ、
ぼくの体に
何ものかが、血のにおいのようなものをしみ込ませた
ことばもなく
彼方へと遠ざかってゆく、
その背に向けて
声を合わせ 一心にうたい、
いのるように呼ぶが
決して、ふりかえることはない
こみあげる発作のような郷愁が、ぼくに襲いかかる
うた
だれかのうたう声がする
群青の沖へおよぐ、
ぼくの体に
何ものかが、血のにおいのようなものをしみ込ませた
ことばもなく
彼方へと遠ざかってゆく、
その背に向けて
声を合わせ 一心にうたい、
いのるように呼ぶが
決して、ふりかえることはない
こみあげる発作のような郷愁が、ぼくに襲いかかる