亜麻
ハイウェイからやってくる
遠くかすかなノイズ
真夜中の風が吹いてきて
心にあたる
わずかに高揚とした感覚で
浪費される日々
苛立ちが
煌めく至福となる瞬間
夢のように、
不均衡な建造物のなかにいて
問いとして
目覚めていることの
闇という捏造に
色とりどりの名前を付して
祝歌であるはずの
感傷的な灰を手に
生命をなじるだけの
天蓋ではなく
都市の、コバルトブルーの
空のなかにある透明な
星座に祈り、
手のひらを癒すために
大理石彫刻の削り滓を集めて
撒きちらし
ぼくがしゃべりまくるあいだ、
ぼくに降りかかる恩恵
放心の、内部に向かって破裂する
チューインガムの匂い