以前、月曜日の午後に
美術館の待合の
ゆかに落ちていた言葉と
古い鍵穴のかたちをした
風景を
一緒に
ショルダーバッグにつめ込んで
持ち歩くまま
ひとをはき出した列車が
みえなくなるまで
ゆっくり時間をかけて
プラットホームを歩いてゆくと
過ぎていった幾日かが
変わらぬ波のように舞っていた



街へ買い出しにゆく水上生活者(抜粋)
─ 詩集「ソネット <エンディミオン> 」より─



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